ナイトブラを使うと乳がんになりやすくなると、見たり聞いたりしたことはありませんか?
一部のブログなどでは、ナイトブラは身体にリスクがあるので使わないほうが良いと言われていることがあります。
中にはすでにそのようなブログやニュースサイトなどの記事を見て、本当に乳がんの心配はないのかと不安になってしまった人もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回このページでは、どうしてナイトブラを使うと乳がんになると言われてしまったのかその原因について徹底調査しました。
安心してナイトブラを使ってもらうために、ナイトブラが生まれた理由についても解説しています。
ぜひ最後まで読んでもらえるとうれしいです。
乳がんになるのはナイトブラが要因って本当?
結論からお伝えすると、ナイトブラを使うと乳がんになるリスクが高まるといった情報は間違いです。
2010年5月、米国立癌研究所は下記のような研究結果を発表したといくつかのニュース記事が見つかりました。
ブラジャーを1日12時間以上着用する女性は、まったく着用しない女性と比べて、乳癌リスクが21倍も高くなる
2010年当時のブログなどを調べてみると、乳がんリスクが高くなるという話題がたくさん取り上げられています。
さらにこの乳がんの研究では、就寝時にもブラジャーを着用している人は乳癌を患ってしまう率が100倍にも高まるとありました。
締め付けにより正常な細胞ががん化する?
あくまでざっくりとですが、記事では下記のような流れで乳がんになってしまうとまとめられています。
- 長時間、乳房が締め付けられてしまいリンパの流れが悪化する
- 本来体外に排出されるはずだった発がん性のある毒素が溜まっていく
- 毒素により正常だった細胞ががん化してしまう
1日中ブラジャーを着けて過ごした日はとても疲れますし、たしかにこの流れにはなんとなく納得できるような気もします。
この、ブラジャーと乳がんの関連性についての話題は2012年ごろまで、インターネットのニュース記事やブログ、また一部のテレビメディアなどで注目されていました。
アメリカにあるがんの研究機関が発表したとなれば信憑性も高いです。
さらに過去のニュースを調べていると、乳がんとブラジャーの関連性を指摘した記事について、下記のような気になる情報が見つかりました。
情報の発端は海外の書籍
ブラジャーがリンパの流れを悪化させ、毒素が滞留することで乳癌になってしまうという研究。
じつはこの研究は1995年に出版された『Dressed To Kill』という書籍の中で、調査結果として公開されたものでした。
書籍では1991年から1993年の間アメリカの都市において、4730人の女性たちにアンケートをとりブラジャーの使用状況を調査されました。
その結果、ブラジャーを長時間着けている女性ほど乳がんに罹患(りかん)していることが分かったとあります。
そもそもこの記事は公式研究ではなかった?
世界中で多くの女性が毎日使うブラジャーにリスクがあるとするならば大問題です。
もしも、ブラジャーと乳がんの関連性が事実であるならば、より研究を進めているはずではないでしょうか。
ところが、米国立癌研究所のサイトを探してみても、ブラジャーと乳がんについての研究成果は見つかりません。
また書籍で発表された調査結果は、乳がんになってしまうそのほかの要因をまったく考慮しておらず、医学的根拠を得ているものではありませんでした。
なぜ昔の本の内容が、研究所の発表であるとニュース記事になったのかは分かりません。
そしてブラジャーで乳がんになるという記事の4年後、別のがんの研究所がブラジャーと乳がんについて、新しい研究結果を発表することになります。
ブラジャーの着用と乳がんの関連性はなし?
2014年、アメリカにあるフレッドハッチンソンがん研究センターは、ブラジャーの着用と乳癌には関連性がないという結論を出しました。
またこの研究センターの発表では、着用開始の年齢や着用時間、そしてワイヤーの有無など、ブラジャーの着け方についても乳がんには関連性がないとされています。
そして2020年現在、過去に注目を集めたブラジャーと乳がんについての研究結果は、米国立癌研究所の公式発表ではないことが明らかになっています。
ナイトブラで乳がんにはならない
もしも、ナイトブラを使っていた人が将来的に乳がんになってしまうことがあったとしても、それはナイトブラを着けて寝たことが原因ではありません。
もちろん、毎日使うブラジャーのせいでもありません。
乳がんには、遺伝や初経・閉経年齢、出産経験、授乳経験、飲酒習慣、肥満などさまざまなリスク要因があります。
乳がんの発生には、女性ホルモンが関係していることは分かっているものの、具体的に乳がんになる原因行動が医学的にはっきりしているわけではありません。
ナイトブラは乳がんになるというウワサはデマです。
ナイトブラは身体に悪いの?ナイトブラで乳がんになるの?と心配していた人はどうぞ安心してください。
ナイトブラはおすすめ?バストを守るために必要なこと
間違った下着の選び方が身体に悪いのは事実
長時間パッド付のワイヤーブラを着けていると、脇の下やバストの外側などワイヤーが当たる部分が痛くなってしまいます。
ワイヤレスブラやナイトブラも同じで、サイズが合っていないとホックの摩擦で肌が黒ずんだり、肩ストラップやアンダーベルトが食い込んだりしてしまいます。
痛い・苦しいなと思いながら使い続けていると、うっ血してしまうことも。
ブラジャーにはデメリットや健康のリスクがあるのは事実です。
とはいうものの、ノーブラだと体調が良くなるわけでも、また身体には寝るときブラしない方がいいというわけではありません。
ブラジャーはどうして生まれたのでしょうか?その歴史を少し見てみましょう。
ブラジャーの歴史
ワコールがまとめた資料によると、2月12日のブラの日はアメリカ人女性がブラジャーの原型となるものを考案して特許申請した日だそうです。
昔の女性たちはバストが垂れさがらないように、そしてバストを押さえつけて小さく見せることで、女性的な身体の特徴を隠すために、今のようなパッドではなくベルトのような『バスト・ガードル』を使っていました。
そのガードルに肩紐を付けてずれ落ちないようにしたものが、今のブラジャーの原型です。
その後日本ではワコールの前身となる和江商事が、バストの形を良く見せる『ブラパッド』を発売します。
昔は誰でも同じ形を目指したブラジャーですが、今は一人ひとりちがうバストラインに合わせてサイズが選べるようになりました。
ナイトブラが生まれた理由
日本人女性の平均バストサイズはどんどん大きくなっています。
女性らしさの象徴であるバスト。少しでも大きく、そしてキレイに見せたいものですよね。
昔と今では、ブラジャーの役割や効果には大きく変化しました。
ブラジャーは、ただバストを美しく見せるだけが役割ではありません。バストの揺れや垂れを防ぐ効果がとても大きいです。
ナイトブラが登場するまでは、バストが垂れないようにと昼用ブラジャーを夜も着けたまま寝るという女性がいました。
昼間用ブラジャーを着けたまま寝るのは、乳がんにはならなくても身体に悪影響が出てしまう原因になります。
ナイトブラで乳がんになるとウワサされたのは、無理をしてブラジャーを着けたまま寝ていた人が、実際に体調不良を起こしてしまったのかもしれません。
…そこで、バストサイズやバストの形に悩む女性たちが、少しでも安心して眠れるようにと作られたのがナイトブラです。
ナイトブラには身体に良い効果も!
ナイトブラは、寝ている間も快適に過ごせるようにと、ワイヤレスブラをより良いものに研究して作られました。
各ブランドでは、ナイトブラの素材・カップ・パッドなどいろいろな構造を独自に開発しています。
ついつい谷間ができるようになるといった見た目の効果に注目してしまいがちですが、ナイトブラには寝ている間に胸を保護してくれるといった重要な役割があります。
ナイトブラを着けて眠ることで、寝返りをしても大きくバストが揺さぶられることはありません。
寝ているときにバストが気になる人はナイトブラを着けるだけで、とても寝心地が良くなります。
ナイトブラにはこのほかにも、冷えがちな乳房を保温して血流やリンパの流れを改善するような効果があります。
もちろん、ナイトブラにはムダなお肉を寄せ集めて、バストそのものを大きく見せてくれる効果も。
ナイトブラが人気なのは、実際にナイトブラを使ってみて良い商品だなと感じている人がたくさんいるからではないでしょうか。
まとめ
『育乳』という言葉に医学的根拠はありませんが、大手下着メーカーをはじめたくさんの下着ブランドからナイトブラが販売されているのには、女性のバストを健やかに育む目的がありました。
乳がんになってしまうと心配されてしまうこともあるナイトブラですが、乳がんの原因になるどころか、女性の心や身体にとってプラスになるような効果があります。
もちろんブラジャーもナイトブラも、自分の身体に合ったものを選ぶことが重要です。
当サイトでは、ナイトブラの選び方などたくさんの特集記事を掲載していますので、ぜひ目を通してみてくださいね。
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