クレンジングは化粧を落とすために利用する製品ですが、具体的にどのような役割があるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
最近では化粧も落とせる洗顔料のようなオールインワン製品も登場しており、クレンジングと洗顔料の違いも曖昧ですよね。
ここでは、クレンジングが持つ役割と洗顔料の違い、正しい使い方などを解説しています。
それぞれの意味をきちんと理解して、潤いたっぷりの美肌を作り上げましょう。
クレンジングとは
クレンジングとは、メイクに含まれる油分や毛穴に詰まった角栓、黒ずみなどを落としてくれる製品のことです。
表皮には汗や皮脂などの水性の汚れと、メイクなどの油性の汚れが付着しています。
洗顔料で落とせる汚れは水性のものだけなので、メイク汚れを落とすためにはクレンジングが必要。
そんなクレンジングにはオイルタイプやシートタイプなど様々な種類があります。
種類によって成分の強さなどが異なりますので、肌質に合わせて最適なものを利用するようにしましょう。
クレンジングは洗顔前のメイク落としとして利用しますが、化粧品などと違い何となく選んでいる方も多いのではないでしょうか。 オイルやジェル、シートなどクレンジングには多くの種類があり、どれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。 ここでは[…]
クレンジングに含まれる成分と役割
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クレンジングには主に以下の3つの成分をベースにして作られています。
- 水性成分
- 油性成分
- 界面活性剤
それぞれにどのような役割があるのかを詳しく見ていきましょう。
水性成分
水性成分には水や保湿剤といったものが該当します。
使用後の肌のつっぱりや乾燥を抑えて、潤いをキープする役割を持っています。
多くのクレンジング製品に使われている「グリセリン」や「ブチレングリコール」といった成分は保湿剤の1つです。
油性成分
油性成分には炭酸水素や油脂などがあります。
クレンジングの油分がメイクの油分となじむことで、肌からメイクを浮かせて落としてくれるのです。
炭酸水素としては「ワセリン」や「ミネラルオイル」、油脂としては「オリーブ油」や「米ぬか油」などが該当します。
界面活性剤
界面活性剤には、水になじみやすい「親水基」と油になじみやすい「親油基」という部分があります。
両者がそれぞれ水と油に接する側へ向くことで、本来は混ざり合わない水と油を混ぜ合わせる働き(=乳化)をしてくれるのが界面活性剤の役割です。
この乳化によって、メイク汚れとクレンジングを水分で流し落とすことができるのです。
クレンジングと洗顔の違い
クレンジングと洗顔の1番の違いは、落とす汚れの種類にあります。
先ほどもお伝えしたように、表皮には汗や皮脂などの水性の汚れと、メイクなどの油性の汚れが付着しています。
クレンジングが落とせるのは油性の汚れのみなので、クレンジング後に残っている水性の汚れを落とすためには洗顔料が必要。
洗顔料にも固形石鹸や泡タイプ、クリームタイプなどがあります。
成分や洗浄力の強さによってお肌に合うものを探してみてくださいね。
洗顔の役割
洗顔を行う目的は、クレンジングでは落とせない水性成分の汚れを落とすことです。
また流し切れなかったクレンジングを再度洗顔で洗い流すという意味合いもあります。
クレンジングによってメイク汚れなどを落とすことができますが、洗い流しが不十分で肌にクレンジングが残っている状態だと、かえって肌に悪い影響を与える可能性も。
ニキビや黒ずみといった肌トラブルを避けるためにも、メイク汚れを落とすクレンジングと、汗や皮脂を落とす洗顔の両方を行うことが大切です。
ダブル洗顔は必要?
ダブル洗顔とは、クレンジングでメイク汚れを落としたあと、洗顔料で肌に残った汚れを落とすという2段階の洗顔のことです。
洗顔料で繰り返し顔を洗うことではありませんので注意。
ここまでお伝えしてきた内容から、ダブル洗顔は必要であるということが分かりましたよね。
しかし、クレンジングに含まれる油性成分と界面活性剤は刺激が強く、肌に負担をかけてしまうリスクも持ち合わせているのです。
肌質やメイクの内容によってはダブル洗顔をしない方が良いという場合もあるので、自分がどちらに該当するのかをチェックしておきましょう。
ダブル洗顔をした方が良いタイプは以下のような方です。
- メイクが濃い
- 肌の油分が多い(脂性肌や混合肌)
- 毛穴の詰まりを感じる
逆に、ダブル洗顔はしない方が良いタイプは以下のような方です。
- メイクが薄い
- 肌が乾燥している(乾燥肌)
- 洗顔後に肌のつっぱりを感じる
現在はダブル洗顔不要となっているオールインワン型のクレンジング製品も多く流通しています。
オールインワン製品はクレンジングと洗顔料の両方の特徴が盛り込まれており、1度の洗顔で汚れを落として美しい肌をキープすることができます。
洗顔の回数が減ることで物理的な摩擦が抑えられ、肌への負担を軽減することも可能です。
そんなオールインワン製品には、利用するうえでのメリットとデメリットが存在します。
ダブル洗顔が合わない方は、オールインワン製品の特性をよく理解してから購入を検討してみてくださいね。
オールインワン製品のメリット
オールインワンのクレンジング製品を利用するメリットには以下のようなものがあります。
- 洗顔が1回で済むため時間短縮になる
- 摩擦によるダメージを抑え、肌への負担を軽減できる
- クレンジングと洗顔料を別々に購入しなくて良いため経済的
オールインワン製品は肌への負担を軽くするだけでなく、時間短縮になったり経済的であったりとメリットが多いです。
ダブル洗顔をしていて肌のつっぱりを感じるといった方はもちろん、忙しくてダブル洗顔をしている余裕がないといった方にもおすすめと言えます。
オールインワン製品のデメリット
一方で、オールインワン製品には「メイク汚れの落ちが悪い」というデメリットもあります。
全てのオールインワン製品に言えることではありませんが、メイクが濃い場合やウォータープルーフ製品を利用しているとクレンジングの効果を実感できない可能性も。
使用後にもかかわらずメイクが残っている場合や、さっぱり感が薄い場合はあまり製品の質が良くないかもしれません。
普段使いにはオールインワン製品、お出かけ時などメイクが濃い日にはダブル洗顔というように使い分けるのも1つの方法です。
いずれにしても自分の肌と相性が良いことが大切ですので、肌質が似ている方の口コミなどをチェックして適した製品を見つけてくださいね。
正しいクレンジングと洗顔方法を確認しよう
肌に合うクレンジングと洗顔料を手に入れても、使い方が間違っていると黒ずみや肌荒れなどのトラブルが起こってしまいます。
最後にクレンジングと洗顔のやり方を確認し、正しく化粧落としとスキンケアが行えるようにしましょう。
またクレンジングと洗顔を行う前に、余計な雑菌が肌に付着しないようきちんと手を洗って清潔な状態にしておいてください。
クレンジング
クレンジングは以下の手順で行うのが正しいやり方です。
- 目元などの落ちにくいメイクは先にポイントリムーバーで落とす
- 乾いた手に適量のクレンジングをとる
- Tゾーンから全体へ馴染ませていく
- 32度ぐらいのぬるま湯ですすぐ
クレンジングを行う際にやりがちな間違いとしては、冷水または熱いお湯ですすぐこと。
冷水では汚れが落ちにくいですし、熱いお湯は肌に必要な皮脂や水分まで落としてしまい乾燥の原因となります。
人肌ぐらいのぬるま湯ですすぐようにしましょう。
またクレンジングを肌になじませるときはなるべく優しく触れるようにしてくださいね。
しっかりとメイクを落としたいからといってゴシゴシこするように触れるのはNGです。
洗顔
続いて、洗顔は以下の手順で行うようにしましょう。
- 洗顔料を手にとり、しっかりと泡立てる
- Tゾーンから頬、目元・口元の順番で優しく洗う
- 32度ぐらいのぬるま湯ですすぐ
- タオルで優しく水気をとる
こちらも、すすぐ際はぬるま湯を使うこと、またゴシゴシとこすらずに優しい肌に触れることを心掛けてくださいね。
まとめ
- クレンジングは油性汚れ、洗顔料は水性汚れを落とすという違いがある
- ダブル洗顔をするのが基本ですが、肌に合わない場合はオールインワン製品がおすすめ
- どちらも優しく肌に触れるようにすることが大切
クレンジングはメイク汚れを落とし、次の洗顔をより効果的に行うための重要な役割を持っています。
スキンケアは年を重ねるごとに重要性が増していきますので、面倒だと思ってもきちんと行うことが大切。
正しいやり方を身につけて、美しい肌を手に入れましょう。