パリジェンヌが愛用する香水と香水事情

フランス人女性の人気の香水を現地在住ライターが調査

香水はフランス人にとって、ひとつの文化として確立されているもの。TPOによっていくつもの種類を使い分ける人から、一種類の決まった香水をずっと愛用する人まで使い方はさまざまですが、性別、年齢をを問わず、フラグランスを身だしなみと考えている人がほどんど。

今回は流行に敏感なパリジェンヌたちが、どのようにパルファムを愛用しているのか、人気の香水事情は?などを、フランス在住ライターがリサーチしました!

香水は自分の個性をアピールする大切な要素

香水は自分の個性をアピールする大切な要素
一緒に過ごす相手との距離感が、日本よりずっと近いフランス。家族や友達はもちろん、初対面に近い人に対してもビズ(ほっぺたのキス)で挨拶したり、顔と顔を近づけて会話をします。

そんなときにフワっと香るパルファムは、自分の個性をアピールしたり、相手のセンスを感じる大事なアイテムです。その相手が異性であれば、その人を惹きつけるための重要なシンボルにもなりえます。

とはいっても、自分を主張するだけのきつい香りはやっぱりNG。上品に、さりげなく香らせるのがエレガンスな大人の女性のたしなみです。パリジェンヌが香水をつけるタイミングは、朝のシャワーの後。胸元やひじの内側などに、シュッと吹き付けるのが最も多いパターンです。

夜に出かける時は、シャワーをもう一度浴びてから、より誘惑的なパルファンに変えるパリジェンヌもたくさんいます。

パリジェンヌたちが持っている香水の本数は?

パリジェンヌたちが持っている香水の本数は?
みんなどのくらいの香水を所有しているのか、コスメフォーラムを覗いてみました。その結果、所有本数はピンキリです(苦笑)。1本だけの女性もいれば、50本もの香水を所有している人もいます。それらの人の声を、いくつか抜粋してみましょう。

  • 「香水は長期間の保存が難しいから、何本も買わないわ。同じ時期に持つ香水は1本だけ。」
  • 「だいたい4~5本です。季節やその日のファッション、気分に合わせて香水を変化させます」
  • 「香水をコレクションするのが大好き!睡眠前のフレグランスや限定版の香水を合わせると50本くらいになります」

これらのフォーラムや、周りにいる女性たちの様子をみると、パリジェンヌが持つ香水は4本~7本くらいじゃないかなと感じます。高価な香水だけでなく、自分好みの香水をカジュアルな価格帯から見つけ出す喜びも趣向のひとつのようですよ。

20代後半から30代のパリジェンヌに人気の香水5選

20代後半から30代のパリジェンヌに人気の香水5選
香水大国フランスでは、星の数ほどのパルファムが販売されています。不動の地位を誇る「シャネル No.5」や「ディオール ジャドール」などは、常にトップにランキングされていますが、今回はそれら以外に、今、どんな香水がパリジェンヌたちに人気なのか調べてみました。

ゲラン 「アクア・アレゴリア・パンプルリューヌ(AQUA ALLEGORIA PAMPLELUNE)」

ゲラン 「アクア・アレゴリア・パンプルリューヌ(AQUA ALLEGORIA PAMPLELUNE)」引用元:公式サイト
参考:https://www.guerlain.com/jp/ja/fragrance/womens-fragrances/aqua-allegoria/aqua-allegoria-pamplelune-spray

「アクア・アレゴリア」シリーズは、ゲラン独自の調香法によって、天然素材の個性を引き出すオマージュ的なパルファム。こちらのパンプルリューヌは、柑橘系ブレンドのフレッシュシトラス系のフレグランスです。朝からエネルギーを与えてくれるような、爽やかな香りが人気。

ジョルジオ・アルマーニ「シィ フィオーリ(Si EDP)」

ジョルジオ・アルマーニ「シィ フィオーリ(Si EDP)」引用元:公式サイト
参考:https://www.armanibeauty.jp/axe_fragrances/axe_fragrance_her/f3_fragrances_her_si/si-fiori/ww-00182-arm.html#start=5&cgid=AXE_FRAGRANCE_HER

大人の女性の魅力をさらに高めるような、大人のシプレーフローラル系パルファム。女性らしい柔らかと大胆で官能的な香りを兼ね備えています。ドレスアップして男性を誘惑したい夜の外出時におすすめ。

ケンゾー「フラワー・バイ・ケンゾー(Flower by Kenzo)」

ケンゾー「フラワー・バイ・ケンゾー(Flower by Kenzo)」引用元:公式サイト
参考:https://www.kenzoparfums.com/fr/en/fragrance/femme/flower-by-kenzo-femme/flower-by-kenzo-eau-de-toilette/K10100004.html

日本が世界に誇る高田賢三氏の「KENZO」は、パリでも人気のブランド!こちらのフラワー・バイ・ケンゾーも、パリジェンヌが好むフレグランスのトップランキングに入っています。

凛とした一輪のポピーをモチーフしたシンプルなボトルと同様に、美しく気品あふれる香りは日常的に使えます。

イブ・サン・ローラン「ブラック・オピウム EDT(Black Opium)」

イブ・サン・ローラン「ブラック・オピウム EDT(Black Opium)」引用元:公式サイト
参考:https://www.yslb.jp/?p_id=Y30040&utm_source=adwords_product&utm_medium=cpc&utm_campaign=PC_SK_1_G10002&utm_content=tUfxYPP2-pcrid–pkw-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%20%E3%82%AA%E3%83%94%E3%82%A6%E3%83%A0-pmt-e-pdv-c-slid–&gclid=EAIaIQobChMI95DY36Pp4wIVV3ZgCh0DEAG6EAAYASAAEgL6PPD_BwE

サン・ローランが描く東洋への憧れを香りにしたと言われる「オピウム」シリーズ。このブラック・オピウムは、コーヒー豆を女性用の香水に初めてブレンドしたという珍しいパルファム。シトラスやフローラルノートと一緒に、コーヒーの香りが媚薬のように虜にします。

エルメス「ジャルダン・アン・メディテラネ EDT(Jardin en Méditérranée)」

エルメス「ジャルダン・アン・メディテラネ EDT(Jardin en Méditérranée)」引用元:公式サイト
参考:https://www.hermes.com/fr/fr/product/un-jardin-en-mediterranee-eau-de-toilette-V712645/1/

緑や花々が咲き乱れる地中海沿岸の庭園をイメージしたフレグランス。エルメスの「ジャルダン(庭)」シリーズの第一作で、こちらのヒットからその後のコレクションが続いています。ノビノビとしたシトラス・ハーバルの爽快な香りがベースになっていて、まばゆいばかりの太陽の光と、海の香りを感じる夏のバカンスにぴったりのパルファムです。

ティーンエンジャ―~20代前半の女性に人気のカジュアル香水4選

ティーンエンジャ―~20代前半の女性に人気のカジュアル香水4選
何も価格の高いものだけが香水ではありません。肩ひじをはらないパリジェンヌたちは、カジュアル価格で、自分らしい香りを見つけるのも得意です。

ニナ・リッチ「ベラ( Bella EDT)」

ニナ・リッチ「ベラ( Bella EDT)」引用元:公式サイト
参考:https://www.ninaricci.com/fr-FR/Fragrances/Belles-de-Nina/Fragrance-page-Bella(フランス語)

若い世代に人気の高いのニナ・リッチ。ピンクボトルのフルーティフローラル「ニナ」と、ブルーボトルのバニラフルーティ「ルナ」に続いて発売されたのが、こちらの「ベラ」です。スィーティーな2つ商品に比べると、ベラの香りは少しセクシーで大胆な感じのパルファムです。

ティエリー・ミュグレー「オーラ・ミュグレー(AURA MUGLER EDT)」

ティエリー・ミュグレー「オーラ・ミュグレー(AURA MUGLER EDT)」引用元:Amazon
参考:https://www.mugler.fr/parfums/femme/aura-mugler/parfums/aura-mugler-eau-de-toilette-80041877.html

日本の知名度はあまり高くない「ミュグレー」ですが、ヨーロッパではかなり有名なファッションブランド。92年に販売された星型ボトル「エンジェル」は、ミュグレーの名を一気に世界へ轟かせた名品です。そんなミュグレーが2017年に発表したのが、グリーンノート全開の「オーラ」。野性味あふれるルバーブが、濃厚でカリスマティックな香りを発散します。

レペット「レペット EDT(Repetto EDT)」

>レペット「レペット EDT(Repetto EDT)」<引用元:公式サイト
参考:https://www.repetto.jp/shop/repetto/item/list/category_id/46

レペットは、ダンスシューズを主に展開しているフランスのブランドです。こちらはつけた瞬間に、桜の花と梨がふわりと香る優雅なフローラル系フレグランス。シンプルで美しい薄紅色のボトルをバッグに忍ばせて、アクセサリーのように日常的に使いたいタイプです。

ザディグ・エ・ヴォルテール「ガールズ・キャン・ドゥ・エニシング EDP(Girls can do anything)」

ザディグ・エ・ヴォルテール「ガールズ・キャン・ドゥ・エニシング EDP(Girls can do anything)」引用元:公式サイト
参考:https://www.zadig-et-voltaire.com/eu/fr/parfum-femme-parfum-girls-can-do-anything-30-ml-rose.html

「ZADIG&VOLTAIRE(ザディグ・ エ・ ヴォルテール)」は、ティエリー・ジリエ氏が1997年に設立したファッションブランド。スタイリッシュで遊び心を満載したモードが、若い世代に人気です。

そんなテイストをパルファムにも取り入れたのがこちらの商品。ベルガモット、オレンジブロッサムという爽快で開放的な香りと、バニラ、ムスクなどの女性らしいベースがブレンドされています。パワフルに一日を過ごしたい時や、アクティブな女性におすすめ。

自然派パリジェンヌは香水もオーガニックを選ぶ

自然派パリジェンヌは香水もオーガニックを選ぶ
オーガニックの最先端をいくパリには、美容と健康に気を遣うナチュラル派のパリジェンヌたちが多くいます。そんな彼女たちが使う香水は、やはりオーガニックです。

アコレル「ローズ EDP(Acorelle Doudeur de Rose Bio)」

アコレル「ローズ EDP(Acorelle Doudeur de Rose Bio)」引用元:Amazon
参考:https://www.acorelle.fr/eau-de-parfum/64-eau-de-parfum-femme-douceur-de-rose-bio-50ml

オーガニックフレグランスで有名なアコレルのパルファム。100%天然のエッセンシャルオイルを用いて作られた香水は、植物の持つエネルギーをギュッと凝縮した豊かな香りが特徴。パルファムの種類が豊富なこと、そして携帯に便利なロールオンタイプもあるのがポイントです。画像は上品なローズの香り。

ドゥース・アンジュヴィヌ「イオ ス・ク・ジュ・スイ(iO ce que je suis)」

ドゥース・アンジュヴィヌ「イオ ス・ク・ジュ・スイ(iO ce que je suis)」引用元:公式サイト
参考:https://www.doucesangevines.com/pages/26/parfums-la-pretresse-des-vents

「私らしく」という意味を持つこちらの香水は、オーガニックと野生の植物を組み合わせた純粋天然オイルを使っています。古代エジプトで、太陽神ラーへの薫香として焚かれたミルラをベースに、ブッシュマンキャンドル、ローズ、カルダモンなどがミステリアスにブレンドされています。

ビュリー「オ・トリプル・ユズ・ド・キソ(Eau triple Yuzu de Kiso)」

ビュリー「オ・トリプル・ユズ・ド・キソ(Eau triple Yuzu de Kiso)」引用元:公式サイト
参考:https://www.buly1803.com/fr/parfums/206-eau-triple-yuzu-de-kiso.html

1803年創業の「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」は、自然素材をベースにしたフレグランスやスキンケアなどを扱っている老舗の美容薬局。ビュリーの香水は、香りの広がりを最大限にするため、世界でも稀な水をベースにした水性香水です。保湿成分が配合されているので、肌に優しいのもポイント!画像は、フランスでも人気のユズをベースに、ミントや月桂樹をブレンドした香り。

  • 名称:Officine Universelle Buly
  • 住所:6 rue Bonaparte 75006 Paris
  • 最寄駅:メトロ「Saint Germain des Près」駅
  • 営業時間:10:30~19:00
  • 定休日:日曜日
  • 公式サイト:www.buly1803.com

香水は女性らしさを表現する究極のアクセサリー

香水は女性らしさを表現する究極のアクセサリー
パリジェンヌたちは、普段着をまとうように香水を身につけます。それは、香りを楽しむことが、本能的に心や精神を豊かにすることを知っているからでしょう。

パリに行く機会があれば、街角にあるコスメ・香水専門店で自分カラーのパルファムを見つけるのも楽しいかもしれません。

色々試したいのなら、セフォラ(Sephora)がおすすめ。品数が多くて、気軽にテスティングができますよ。オーガニック系が欲しいのなら、マドモワゼル・ビオ(Mademoiselle Bio)がおすすめです。

  • セフォラ公式サイト:https://www.sephora.fr/
  • マドモワゼル・ビオ公式サイト:https://www.mademoiselle-bio.com/