フランス人女性の「自分らしい生き方」はカッコいい!

日本とは違うフランス人女性の仕事観、恋愛観、ライフスタイル

日本で生まれ育った私にとって、以前は自由奔放なフランス人の思想は受け入れがたいものがありました。

しかしフランスで過ごす時間が長くなるにつれて、社会的概念によるプレッシャーで肩身が狭くなりがちな日本より、人に媚びず、自分らしく歳を重ねるフランス女性の生き方もアリなのかも……と思えるように。

今回は、そんなポジティブなライフスタイルを満喫するフランス女性の魅力と、それができる理由を在仏ライターが探ってみました!

男に頼らず自立できるフランス女性

男に頼らず自立できるフランス女性

フランスの内閣官僚のうち、女性大臣は約半数!男社会の日本では考えられないほどの女性達が、要職に就いています。平等志向が強いフランスでは、女性がキャリアを重ねて仕事を持ち続けるのが当たり前。結婚を理由に退職するなんてことは皆無で、たとえ子供ができても仕事を続ける女性がほとんどです。

社会に自分のアイデンティティーを見出し、経済的に自立している彼女たちは、男に媚びたり、頼って生きるという発想を持っていません。教養を磨いて男性と対等な仕事をこなし、プライベートも楽しみ、自分の軸を持って生きている強さを感じます。

フランス女性がこんなに社会で活躍できる理由の一つに、フランスの社会保障制度の手厚さが挙げられるでしょう。出産や育児休暇の取得義務や出産後の仕事復帰、子供の教育制度などのサポート体制が、日本と比べ物にならないほど整っているのです。

さらに男性側の意識も日本と大いに違います。「家にいて家庭を守って欲しい」なんて言うフランス男性はまずいません!「一緒に稼いで、ゆとりあるプライベートライフを過ごそう。」というスタンスで、女性と一緒になって家事や育児を分担してくれます。

こんな環境だからこそフランス女性は、自分らしく、輝きあるライフスタイルが送れるし、自分に自信があるので、他人の生き方にも寛大になれるのでしょう。

フランス女性の結婚観は?

フランス女性の結婚観は?
フランスに来た当初、夫の友達のほとんどが、同棲をしていたり家庭を持っているのに、結婚はしていないことに驚きました。なぜ結婚しないの?と尋ねると、披露宴にかかる費用の高さや、離婚する時の手続きの煩雑さ(既に離婚を想定している!)などを理由が挙げていましたが、「結婚という契約に縛られたくない」というのが根本にあるようでした。

フランスには、結婚より気軽にパートナー契約を結べる「パックス(民事連帯契約)」があります。婚姻子と婚外子の間に社会保障や社会身分に差がありません。日本社会のように、独身女性にかかる結婚への重圧などもないため、私の知る限り「結婚願望が強いフランス女性」というのは見たことがありません。

経済的にも自立しているため、恋愛や結婚相手に“経済力”を求める女性も少ないようです。素敵な男性に出会ったら、まずは恋愛を思う存分楽しんで、相性がよければ一緒に暮らす。ダメだったら次の人を見つけよう!というスタイルがスタンダード。

社会的なプレッシャーがないこと、そして「恋愛・パックス・結婚」という選択肢があることから、【結婚】という概念に捕らわれることなく、自分らしい恋愛をプライオリティにして突き進む、それがフランス女性の恋愛スタイルです!

年齢なんて気にしない!アグレッシブな恋愛体質

年齢なんて気にしない!アグレッシブな恋愛体質
日本では「もう〇歳だから~できない」「もう〇歳だから恥ずかしい」など、行動に年齢制限を設けてしまうことが多いかと思いますが、フランスではそんなことはありません。プールやビーチに行きたかったら、おばあちゃんでもビキニを着るし、恋愛だってしちゃいます。

パートナーや夫と一緒に暮らすのが無理だと悟ったら、たとえ子供がいたとしても関係を解消して自由を手にします。フランスの離婚手続きは、お金も時間もかかって大変なのですが、それでも離婚を選び、その後あっさり次のパートナーを見つける速効性には、毎回驚かせられます。

「すごいな」と思うのは、それが20代の女性だろうが、50代だろうが、子持ちだろうが関係なく「次の人」へ行けることです。子供がいる場合、日本女性であれば「母」としての責任が重大なため、次の恋愛に躊躇をしてしまいがちですが、フランス女性は「母」と「女」の顔が半々です。子育てのために、恋愛を封印することはありません。

フランスの法律では、基本的に離婚後の子供の所有権は夫婦共に半々です。元夫が子供を預かっている期間に、お母さんの方は自由な時間や恋愛を楽しめるのです。

そして子供達もそんな環境に慣れっこです。娘のクラスメートの30%ほどの子供達は、離婚したパパとママの家を行き来したり、ママの新しいパートナーと同居しています。ですから、こういう大人の事情による家庭環境を特別視することが「全くない」のは、とてもいいことだと思います。

モテる女の魅力は教養や会話力

モテる女の魅力は教養や会話力
フランスでは「若さがウリ」になることは、ほどんどありません。アイドルもいなければ、可愛いだけのタレントも見かけません。若い女優さんは実力を兼ね備えた人ばかりで、ひとりの人気女優が色んな映画やドラマに使いまわされるなんて皆無です。

つまり、フランスでは「若さだけをウリ」にしたり、「女性が男性のアクセサリーのよう」に扱われることを、許さない雰囲気や価値観があるのだと思います。

フランスの恋愛は「個人と個人の結びつき」と「フィフティ・フィフティ」の関係です。そこに「女性を支配したい」「男の経済力に依存したい」という感情はありません。だからこそ、若い世代だけでなく、教養ある会話力や経験値が豊富で、懐の深い30代、40代の女性が非常にモテるのでしょう。

自分らしい生き方に妥協しないフランス女性

自分らしい生き方に妥協しないフランス女性
フランス女性の生き方や恋愛観など、社会的な背景と共にご紹介してきました。

自分の軸を確立して、妥協を許さず、恋愛上手なフランスの女性達。彼女たちが自分らしく生きることができるのは、生まれ持った性格というよりは、教育制度や社会背景、社会保障なども関係しているのがわかりました。

自分の生き方を全うしようとする彼女たちの方法は、ときにはワガママにうつります。(というか、以前はワガママとしか思えませんでした・・・)彼女たちのスタイルをまるまる肯定する気はないし、社会的背景もあってマネすることも難しいでしょう。

しかし、まだまだ男性社会である日本と比べてると、自分を磨けば平等に近い立場で活躍できるフランス女性をうらやましくも思います。